vol.10 漢方について
みなさんは、PMSに対して、ピル派ですか?漢方派ですか?
漢方も効かないわけではありませんが、ピルの方が多くの人が問題を解決できることが多い気がします。結局、ピルでも漢方でも副作用があるため、合う合わないがあり、人によって好みがあるかと思います。しかし、体感として、ピルの奏効率は8~9割ですが、漢方の奏効率は6割ほどかなという感じです。
漢方は中国4000年の歴史ですが、西洋医学の方が歴史は浅いと言えるかもしれません。しかし、疾患に対してマウスを使って何度も試行錯誤を繰り返した結果、実薬軍とプラセボ軍を比較し、確実に効果があると統計学的にも立証されたエビデンスのある由緒正しい薬剤の効果は万人に有益性を与える結果となっています。比して漢方に関しては、使い手の実力が十分にあれば効果があるかもしれませんが、素人がこの訴えに対してはこれかなといった具合に漫然と出しているくらいであるとやはり効果は、撃ってみたら当たったくらいになってくるかと思います。例えるなら、西洋医学は運転でいうオートマで、東洋医学は運転でいうマニュアルくらいの違いがあるかと思います。そのため、ピルは誰がどう処方しても大概奏功しますが、漢方はその使い方が非常に難しいため、奏功しないことがあるということです。
なぜか、ということを更に掘り下げると、漢方は中国では、30年、40年と処方している大ベテランが、各薬草をオーダーメイドに配合し、その患者に合った唯一無二の漢方を処方してくれるようです。これは日本ではとても難しく、日本の現状では、ツムラやクラシエさんによって決められた配合の漢方薬しか存在しないのです。つまり中国4000年の歴史を習得するには、日本で数年ではとても無理という話です。
とは言っても、私は漢方好きです。
夫が夜遅くまで帰ってこないときに、イライラして眠れない夜などにも漢方の抑肝散や加味逍遙散を飲むといくらか眠れることがあります。一方で、安産のために五積散を妊娠後期にずっと飲んでいましたが、残念ながら、五積散が謳っている頸管熟化作用にはあやかれず、帝王切開になりました。
基本的な考え方としては、漢方は単純なはずです。
ある症状に対していくつか漢方の候補が出てくるので、その中からその人の証に合ったものを処方する。
漢方についてご興味がある方はいつでもご相談ください。