がん検診に関して
子宮頸がん検診に関して
子宮頸がんはHPVによる発症が大半を占めており、予防できるがんです。
2年に1回の検診を
推奨しています
一次予防として、かからないためのワクチン接種が推奨されており、二次予防として、早期発見のための子宮頸がん検診が推奨されています。
また、ピル内服中は子宮頸がんのリスクがわずかに上がるという報告もあることから1年に1回ほどの検診を推奨しています。- 子宮頸がん検査の方法
がん検診の方法としては子宮頸部細胞診のみです。
子宮の入り口を、ブラシを使ってこすり、細胞を採取します。 検査後は、多少の出血が混じることもありますが、心配する必要はありません。
- 子宮頸がん検査の予約方法
来院での検査となりますので、外来診療より子宮頸がん希望とコメントのうえ、ご予約をお願いいたします。
子宮頸がん検査の結果
細胞診の結果でわかること
検査結果 | 細胞診結果補足 | 細胞診結果補足 |
---|---|---|
NILM | 陰性 | 正常範囲内 |
ASC-US | 軽度の異型扁平上皮細胞 | 良悪性の区別がつきません。受診が必要です。 |
ASC-H | 高度の異型扁平上皮細胞 | 悪性変化の可能性が疑われます。受診が必要です。 |
LSIL | 軽度の扁平上皮病変 | 軽度の異常が見られます。受診が必要です。 |
HSIL | 高度の扁平上皮病変 | 高度の異常が見られます。早急に受診が必要です。 |
SCC | 扁平上皮癌疑い | 悪性の可能性があり早急な治療が必要です。 |
AGC | 異型腺細胞 | 子宮頸部の粘液を分泌する細胞に変化がみられ、悪性変化の可能性があります。早急に受診が必要です。 |
AIS | 上皮内腺がん疑い | 悪性の可能性があります。早急に治療が必要です。 |
Adenoca. | 腺がん疑い | 悪性の可能性があります。早急に治療が必要です。 |
other | 他の悪性腫瘍疑い | 悪性の可能性があります。早急に治療が必要です。 |
ASC-USとは?
(Atypical Squamous Cells of Undetermined Significance)
=意義不明な異形扁平上皮細胞
細胞の形態が正常ではないが、異形成と診断するには細胞の異形変化が少ないと判断されたグレーな所見です。
がんが疑われているわけではなく、異形成が疑われている所見です。
ASC-USと診断された時
細胞の形が、少し正常と異なるものであったためそれが
・炎症などにより正常細胞が少し形を変えただけのもの
・HPVに感染して形を変えたもの
なのかを区別する必要があります。
STEP1
ハイリスク型HPV(がんに進展する可能性のあるHPV)に感染しているかを調べる検査をします。すでに当院で細胞診をおこなっている場合には、前回の検体が1か月以内であれば、同検体から追加検査が可能です。 その場合は、追加検査代がかかりますが、再度内診台に上がって検体をとる必要はありません。
HPVハイリスク型が陽性の場合→子宮頸部組織診が必要です。(STEP2へ)
HPVハイリスク型が陰性の場合→1年後の子宮頸がん検診を受けてください。STEP2
HPVハイリスク型が陽性の場合、コルポスコピー下組織生検が必要です。拡大鏡を使って、子宮頸部の様子を観察し、有意所見のありそうな場所から1-2㎜ほどの組織を採取します。 出血がありますが、そんなに痛くはないはずです。クスコをかける時が痛いですが、組織をとること自体はそんなに痛みはないと言われています。
組織結果が2週間ほどで出ますが、その結果によって今後の方針が変わります。
渋谷区子宮頸がん検診
対象となるのはどんな人?
渋谷区に住民票のある20歳以上の女性が対象です。該当する方は渋谷区からクーポン券が送られます。クーポン券+保険証を持参の上ご予約ご来院ください。
結果は陰性であれば郵送されます。精査が必要な場合は当院より直接ご連絡致しますので、ご来院の上精密検査を受けてください。検査の流れ
- 予約(WEB予約)
- クーポン券+保険証を
持参の上ご予約ご来院 - 問診
診察
内診台に上がって、クスコという器具を使って、子宮の入り口をブラシを使ってこすり細胞を採取します。帰宅
出血混じりの茶色いおりものが数日続くことがあります。結果
陰性の場合→自宅へ結果が郵送されます
陽性の場合→精密検査が必要な場合があるため当院より直接電話またはSMSで御連絡致します。
渋谷区にお住まいでお手元にクーポン券がない方は、渋谷区役所に申請してください。
乳がん検診に関して
40歳以上の人がクーポン券対象です。
当院では、年齢適応外の方に対して、人間ドックとして検査をしたり、
しこりなどの症状で気になる方に画像検査を推奨しています。
対象となるのはどんな人?
家族に乳がんの既往のある人、特にBRCA遺伝子変異のある乳がんの方が家族にいる方は、若いうちから乳がん検診をした方がよいです。
また40歳以上でホルモン治療を行っている方も乳がん検診は是非とも受けてください。- 乳がん検診の方法
エコー、マンモグラフィ、MRIがあります。
- 乳がん検診の予約方法
乳がん検診は画像診断が有用ですので、当院ではオンライン診療にて、乳がん検診希望とコメント頂ければ、患者様に問診を行いながら当院からDN画像診断クリニックへ紹介して、画像をとる日時を決めます。
DN画像診断クリニック東京
DN画像診断クリニックは、最新のMRI、CTを完備しており、即日予約可能ですぐに画像評価できるところが大きな魅力です。結果は、ご本人様のお手元に届き、詳細に関して当院のオンラインまたは外来で説明致します。
公費で行うことのできるがん検診は、胃がん検診、子宮頸がん検診、肺がん検診、乳がん検診、大腸がん検診の5つがあります。
この中で、婦人科疾患に関連のあるがん検診は、乳がん検診、子宮頸がん検診です。
子宮頸がん検診は20歳以上の方は2年に1度、乳がん検診は40歳以上の方は2年に1度、公費負担で検診が受けられます。