更年期症状
閉経の定義:生理が1年間来ないこと
更年期症状はどんな症状がある?
- ホットフラッシュ
- 顔のほてり
- 発汗
- 肩こり
- 易疲労感
- 動悸
- めまい
- 手足の冷え
- 頭痛
- 関節痛
- 膣萎縮
- 頻尿
- 不眠
- イライラ
- 不安感
- 抑うつ気分
- 動脈硬化性疾患
- 脂質異常症
- 虚血性心疾患
- 高血圧
- 糖尿病
- 肥満
- 骨粗鬆症
ホットフラッシュって?
突然出現し、2~4分ほど持続する胸部から顔面にかけての紅潮とほてりを指し、動悸、汗、不安感を伴なうことがあります。治療について
- 診断方法
確定診断となる検査方法などはありません。問診や臨床症状による除外診断となります。
女性ホルモンの値を調べたいという声も聞きますが、更年期障害の診断にはならず、この時期はホルモン値が大きく変化するため目安になりません。 - 治療方法
まずは、食事(大豆)や運動(体重減少)が効果があると言われています。漢方を試してみるのも良いでしょう。
それでもダメであればホルモン補充療法を行います。 ホルモン補充療法は、のぼせほてり感に強い効果があります。
治療の止め時はいつ?
いつというのはありませんが、症状が消失してきたところで、漢方やサプリメントに変更し、漸減していくというプランになります。60歳を過ぎてもずっと使い続けるものではありません。ホルモン補充療法開始時に検査すること
- 血圧
- 身長
- 体重
- 血液検査(血算、生化)
- 血糖
- 内診
- 経腟超音波検査
- 子宮頸がん検診(6か月以内)
- 子宮内膜検診(6か月以内)
- 乳がん検診
健康診断等で結果をお持ちの方はご持参頂けると省略できます。
その後は、半年おきの血液検査と1年おきのがん検診が必要です。投与終了後も5年間は婦人科がん検診と乳房検査を行うようにしてください。
ホルモン補充療法(HRT:Hormone Replacement Therapy)
更年期症状の中で、低エストロゲン症状による血管運動神経症状(のぼせ・ほてり)についてはホルモン補充療法(HRT)がよく適しています。
簡略更年期指数(SMI)を用いて、点数が50点以上であれば薬物療法を考慮しましょう。
薬物療法
張り薬
特徴:貼るだけで良いので管理が比較的簡単。貼付した部分がかぶれることがありますが、貼る位置を変えたり、軟膏を塗布したりで対応します。
メノエイドコンビパッチ週1-2回張り替え経口内服薬+塗り薬
特徴:エストロゲンの塗り薬です。張り薬でかぶれがある人には塗り薬の方がいい場合があります。エフメノカプセルは、唯一の経口天然型黄体ホルモンであり、乳がんリスクが低い点がメリットです。
ル・エストロジェル0.06%を毎日二の腕に2プッシュ塗布
生理15日目~28日にエフメノ1日1回2カプセルを就寝前に内服。
当院では上記2通りの投与方法としていますが、他院で別の薬を使っていて調子が良かった。今までのやり方で慣れているなどあれば、その方法を活用致しますのでご相談ください。
プラセンタ治療
また当院ではプラセンタ治療も導入しました。適応①:45~59歳 更年期障害
メルスモン皮下注射 1アンプル/回 週2回
適応②:産後乳汁分泌不全
メルスモン皮下注射 1アンプル/回 週1回
プラセンタ治療の注意点としては、
その後献血が受けられなくなります。
50歳前後で見られるのぼせ、ほてりなどの症状を更年期症状といいます。
この時期の同様の症状で、甲状腺機能亢進症や低下症、うつ病、冠動脈疾患などもあるため本当に更年期障害なのか判断が大切になるため、「更年期かしら?いずれ落ち着くかな」と、自己判断で放置せずに診察を受けることも大切です。